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手帳会議なるものについて。手帳を切り替える判断の目安およびシステムダイアリーについて

「手帳会議」なる言葉が手帳やノートの愛好家により使われているようであるが、私は結局、会議を開くよりも独断で判断して、自分の使う手帳やノートを切り替えることが多かった。熟考するよりも、すぐに切り替えるといった感覚。

私は2024年に入ってから、システムダイアリーなるシステム手帳を復活させて活用しているが、トラベラーズノートも使っているし、隂山手帳も並行して使用している。以前は、ノートのフォーマットが変わるたびに、過去のノートを根絶やしにして、情報処理の一貫性を保とうとしていた。例えば6穴バイブルサイズ手帳をやめようとしたら、手帳や、手帳に記述した情報を全て廃棄して、新しいシステムに乗り換えるなど。しかし私は、流行が何年かの周期でまた戻ってくるタイプらしく、このような運営方法は不効率であることを実感し反省した。

システムダイアリーも、過去に構築したデータやバインダーは全て廃棄して、まさしく裸一貫で出直したのであるが、過去に捨ててしまったものの中で、もう売っていないもの、例えば8穴パンチなどはもう手に入れることができなさそうなので、今後は、手帳類は捨てないようにしたいと思った。

高温多湿なこの日本では、革製品を保管しておくと、カビが生えてしまうことが多い。また、手の脂でコートされたバインダーは、材質を問わず経年劣化が激しくなる。紙も劣化するが、読み取りができなくなるレベルまでは変化しない。また、書籍と比べたら、バインダー類や記録した用紙の堆積や重量は、たかがしれている。私は、100歳までは生きられないと考えており、長くてあと30年くらい生きられれば良いと考えている。30年分の手帳やノート類は、せいぜい、段ボール箱3箱(ヤマト運輸の12サイズ)あるいはミカン箱5箱分くらいあれば十分かと思う。

新しく導入した手帳の適合性は、日頃からストレス無しに、スケジュール管理や情報のアップデートや整理ができるか否かにかかっている。ストレスを感じる状態の最たるものは、情報を記載するスペースの大きさと、携帯性とのバランスであり、たくさんの情報を記載したいが、携帯するのが大変なA5手帳、携帯性は良いが、記入スペースが小さすぎるミニ6穴手帳。スケジュールを書くリフィルを何度もバインダーから脱着しなければ、バインダーの厚みを維持することができないフランクリン手帳、正直もうコラムを読みたくない隂山手帳など、スケジュール帳ひとつとっても、情報を維持する上でのストレスのかかり方、およびメリットが大きく異なる。

話は変わり、トラベラーズノートがスケジュール帳に向かない理由は、スケジュール記述欄の設計が不十分であり、月間計画、週間計画ともに記載がしづらいことであった。あと、仕事で使用するには中途半端な大きさと、中途半端なカジュアルさであり、このノートをオフィスで広げる気が起こらなかった。トラベラーズノートは、私にとって仕事以外の時間を共にする道具であり、旅を共にする道具であった。

システムダイアリーのスケジュール帳は、私が新入社員の頃も使っていたことを思い出す。その後、共に仕事する人のスケジュールを把握するなど、記載することが多くなったために、隂山手帳を使い始めた。最近またシステムダイアリーに戻った理由は、あまり多くのスケジュールを管理する必要がなくなったせいもあるが、「現場」でたくさんのことをハンドルするためには、ポケットに入る大きさの手帳が必要と考え直したことが大きな理由である。

私は入社してから10年くらいの頃は、システムダイアリーをフル活用していた。緑色のショートラインに情報を書き殴り、これを青色の33行細罫シートに転記して、情報のアップデートを行なっていた。出張した際に書き殴ったノートは、ステイプラーで綴じて、ことあるごとに読み返した。書き溜めた手帳は、システムダイアリーの専用箱に入れて、インデックスをつけて保管していた。

システムダイアリーの大きな欠点は、リフィルや手帳を供給する元が極端に少なくなってしまったことであり、実物を見る機会が激減してしまったことである。Amazonで検索しても、システムダイアリーの製品は出てこない。メルカリでかろうじて検索に引っかかるが、ほとんどが売れてしまったものである。私は、YouTubeの動画を通じて、システムダイアリーの魅力を伝えるとともに、皆さんが知的な生活を行うためのパートナーとして、システムダイアリーを活用されることを期待したく、今後も、YouTube動画の制作や、ブログでの情報発信を行いたいと思う。

さておき、本題の、ノートや手帳のシステムを変える見極めについてもう少し語る。ストレスを感じ、新しく導入したノートや手帳が合わないと思った時は、躊躇なくノートや手帳を変えることをお勧めするが、前のシステムは破棄せずに、情報の転記を行いながら(相互に同期をとる感じで)、使いやすいシステムに馴染むまでは並行して使い続けることをお勧めする。

情報を転記する暇はないぞという方も多いと思うが、情報を転記してアップデートする作業は、あなたの記憶を定着する重要な作業なので、習慣化することをお勧めする。デジタル情報の整理、例えばエバーノートに情報を貯めることや、OneNoteにノートを集約する作業とは違い、アナログな情報整理の魅力は、情報の再構成を行う際の、記憶の定着を強化することである。ノート間の転記作業は、たくさんの良いことをあなたにもたらすと思う。

なので、手帳会議を開く前に、即断即決で並行して、ノートや手帳を切り替える作業をした方が良いと思う。

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