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卒業式の撮影方法

卒業式シーズンが来ると、ビデオカメラの撮影準備が気になる。子どもの卒業式には何度も出席したが、感動が濃いのは小学校の卒業式であろう。6年分の思い出が凝縮された卒業式では、子どもが身体に馴染まないランドセルを背負い、ヨタヨタと歩いていたのが、6年生になると身体が大きくなり、別の意味で身体に馴染まなくなる。子ども時代の6年間は、中年時代の四半世紀くらいの重みがあろうと思う。

卒業式を動画や静止画に収めることは、過去に何度も行ってきたが、その度に種々の反省や改善が繰り返された。そして私の構成はこんな感じになった。

これはエッセンスの一部であり、実際の構成は、プラス一脚用ポールが加わる。

ビデオカメラはパナソニックのHC-X1500。ズームリングとフォーカスリングが手動で調整でき、そこそこ大きなセンサーサイズと明るいレンズ。ビデオカメラで35mmフィルム換算で24mmの広角は珍しい。アマチュア用としては高級(高価)で、プロ用としては中途半端なスペックであろう。プロ用では、静止画用カメラでいうところの絞りリング、ビデオカメラのアイリスがついていない。しかし、ボケ感に少し目をつぶれるなら、一眼デジカメとレンズを揃えるよりは、安価に動画撮影システムを構築できる。

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三脚というか、一脚は、脚の部分とポールを別に購入した。脚の部分はVelbon (ベルボン) 卓上三脚 EX-mini DX 2段(YouTube動画に掲載した脚は別のもの)。

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これにカーボンの棒を繋いで、別の雲台を取り付けて使用する。https://www.amazon.co.jp/gp/product/B0BLG7HZSN/ref=ppx_yo_dt_b_search_asin_title?ie=UTF8&psc=1

雲台は、フルード雲台を使用している。三脚に固定した状態でビデオカメラを上下左右に動かすことができる雲台で、三脚に付属している雲台よりもスムースに動き、音も立たない。

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リモコンはLIBECのもの。パナソニック用で使えるのは、HC-X2000か1500のみ。絞りとフォーカス調整、ズーム、録画開始と停止を手元で行える。これを雲台のレバーに取り付ける。

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HC-X1500には外付けのハンドルがオプションとなっている。これはとても高いものだが、ライトユニット、XLR端子2系統もついているので、マイクを別付けしたり、光量が少ない環境でスムースに撮影できる。ハンドルを握ったままズームや撮影開始・終了もできるので、低いアングルでの撮影もしやすい。

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卒業式で子どもを撮影する方法で重要なのは、広角と望遠の切り替えを素早く行うことである。広角で子どもの姿を見つけて、望遠で子どもの表情を捉える。この切り替えを通常のビデオカメラで行うのは難しく、ズームリングがついている一眼レフや、先述のビデオカメラが必要となる。スマートフォンで色々検討したが、画角をしっかり固定したままのズームが難しい。

望遠がしっかり使えるビデオカメラなら、父母席の最後方に陣取りして、心置きなく三脚(あるいは一脚)を立てることができる。しかしながら、参加者が多数いて、左右にも父母が座る際には、一脚を脚の間に立てるか、通路側に立てて、周りの人の邪魔にならない工夫が必要。さらに心置きない撮影をしたければ、父母席の後ろにあるスペースに陣取ることも可能だろうが、式の間中、立ちっぱなしで撮影するのも疲れる。3月の体育館は少し寒いので、身体を動かすことができるものの、立ちっぱなしは好みではないが、高いアングルで撮影したい場合には我慢してでも、父母席の後ろに立つ必要がある。

三脚(一脚)の必要性は言うまでもなく、望遠で撮影し続けるにあたっては、手ぶれ補正がついているビデオカメラでは不十分で、常にカメラを固定しておく必要と、カメラを安定して上下左右に動かす必要性があるからである。スマートフォンでの動画撮影、コンパクトカメラでの動画撮影においても、三脚(一脚)を使った方がよかろう。卒業式には、歌を歌う時間がつきものであるが、その際は広角で全体を撮影しながら、時々、子どもの表情を捉える作業が発生する。この際も、三脚(一脚)で固定しておいた方が、後で見て見やすい映像が撮れる。

カメラやビデオカメラを三脚に立てる際の高さは、130cmくらいが適切か。あるいは自分が座った際の自分の頭の高さくらい。後ろに参加者の父母が座っている場合に邪魔にならない高さであることが必要。それでありながら、前に座っている参加者の頭が映り込まないような角度でカメラを構える必要がある。前に座る参加者は、式の直前に増減するので、一度角度を決めても、頭が邪魔になることも多いので注意する。なので、頭を映り込ませないためには最前列が有利かもしれないが、カメラをあれこれ操作することを考えると、最後列の方が良いと思う。

電池と記憶容量は、最低でも2時間程度はもった方が良いであろう。細切れで録画する場合は2時間程度、連続的に撮影する際は4時間程度は撮影できた方が良い。外部電源が使える場合は、デジカメの場合はモバイルバッテリーが使えるタイプがよく、ビデオカメラの場合は、予備電池を持つのが望ましいが、ビデオカメラを購入時に、予備の電池を購入することをお勧めする。

モバイルバッテリーでAC出力できるタイプがあるのだが、これをセッティングすると大掛かりになってしまい、重くなるのであまりお勧めできない。しかしどうしても不安であるなら、このような選択肢もある。いくつものモバイルバッテリーやポータブルバッテリーを検討したが、重量と容量がバランスよいものは少ない。Anker PowerHouse 90 ポータブル電源は一度動作不良で返品したが、再購入するに至った。経年劣化が気になるのでテスト中。

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子どもの卒業式に限らず、さまざまなイベントを撮影する機材には、それなりの投資をしても良いと思う。

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