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ゼロハリバートンの思い出と少しの失望

私の所有しているモノ達のなかで、最古参は、ゼロハリバートンのスーツケースである。その前はオメガのスピードマスター(確か3代目のバージョン)であったが、使わなくなり手放してしまった。いずれのモノも、アポロ計画に関するモノであった。

ゼロハリバートンのスーツケースは、約30年前に購入したモノである。海外旅行に行く計画のないまま、アポロ計画の幻想に影響され購入したが、その約3年後には、東南アジア某国に1年弱出張することとなり、思いがけず役立つこととなった。

以降、何度も海外出張することとなり、とにかくゼロハリバートンのスーツケースは活躍してくれた。ケースの外殻(シェル)部分は、凹みや傷がつくものの、割れたりせず、ハンドル、キャスター、留め具、鍵の部分が等しく壊れ、都度交換していた。

海外旅行が少なくなったときは、子どもの引っ越しに付き添っていた。久しぶりに使用していたら、キャスターのゴムが劣化していて、転がすたびに嫌な音がしていたが、ケースそのものは何の問題なく、中のモノをしっかり保護していた。アポロ計画において、月の石を持ち帰るために使っただけある。

ゼロハリバートンのスーツケースは、一度手放そうとしていたが、リモワのケースと比べて人気がなく(リモワも4つ保有していたが、すべてメルカリで譲ってしまった)、結局保有し続けることとなった。シェルの丈夫さは、圧倒的にゼロハリバートンのほうが強いのだが、デザインはリモワが良い。

話は変わり、トゥミ(TUMI)のカバンは、私が大前研一氏に関する雑誌記事を見ていた限りでは、革の製品である認識であったのだが、最近はナイロン製品がほとんどである。同様に、リモワも、ゼロハリバートンも、従来のジュラルミンから脱却して、プラスチックの材質が幅を利かせだしているのが悲しい。

カバンメーカーの材質変更は、個人的には好みではなく、ゼロハリバートンにはジュラルミン製品を継続的に作り続けて欲しいとは思うのだが、そもそも旅行に携行するモノは年々減っている傾向にあるので、そのうちスーツケースを使わなくなるであろうと、考えている今日この頃である。

今のところ、ゼロハリバートンのスーツケースは、夏冬の服を保存する箱となっている。

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