TRIBLOG

旅のお供のGRANITE GEAR BLAZE 60

また、60リットルのザックが欲しくなった。もう山には登らないのに。

引っ越しや大量の荷物を運ぶ移動、旅行用途として、大容量のザックが欲しくなり、手放してしまったニンバスの面影がよぎった。いかつい風貌とソフトな肌触りのストラップ、軽くて強いフレームに惚れて、トレッキングや富士登山、子どもの引っ越しに活用していた。元は、リタイア後にロングトレイルを旅してみたいという思いから、いかにもロングトレイル仕様といったグラナイトギアに触れ、10年ほど前に購入した。その後、トレッキングや富士登山をやめてしまい、ザックも手放すこととなった。

大容量ザックが欲しくなった後、近くのアウトドアショップでザックを探したが、以前は置いていた、グラナイトギアのザックがなかった。OMMのザックもなく、メーカーの種類が減った印象。その中でも、セール品だったとあるメーカーのザックを背負ってみて、背負い心地に大きな違和感を持ったり、トップローディングの簡便性の悪さも相まって、グラナイトギアがまた恋しくなった。写真のニンバス・トレースは、上蓋を取り外して使用できるので、この方法を好んで使っていた。

そして何気なくのぞいていたネットで見つけたザック。同じ容量、ほとんど同じデザインで、色々とバージョンアップしているようなスペックで、BLAZEなるザックが売られていた。思わず購入してしまった。

届いた荷物を見て改めて、グラナイトギアのコンパクトさを感じた。ぺちゃんこになって届いたザックは、横のストラップを閉めると10cmくらいの厚みになり、非常にコンパクトになる。そしてとても軽い。スペック値で1.36kg(レギュラーサイズ)、積載重量は22.7kg(50ポンド)。軽量化が図られている印象。テキスタイルの進化も、製品に付与されたタグで主張されていた。写真にあるチェック柄の生地に、技術が詰まっているようである。

背面もバージョンアップされており、背面長を簡単に変えられるシステムが導入されている。相変わらず背面の触り心地、ストラップの柔らかさは変わらない。おそらくこれは、Tシャツ、あるいは上半身裸でも肌に負荷がかからない仕様になっているのではないか。

ちなみにこちらはニンバス・トレースの背面。結構気合とコストがかかっていると思う。肋骨のような背面は、空気を上手に循環させるシステムで、確かに背中が群れることは少なかったかと記憶している。グラナイトギアの、好きなデザインの一つであった。

相変わらずのフロントデザインで、「変えないこと」に対するこだわりを感じた。昭和生まれの人々は、宮沢りえの写真集を想起させられる、なんとも悩ましいチェック生地のシェイプ。これは、ストラップを効果的に効かせて、フロント部に挟んだテントポール、サーマレストのZレストなどをしっかりと固定することができよう。

ロゴは刺繍からプリントに変更となったが、反射性素材が使われているので、夜間の歩行でも自動車などにしっかり存在をアピールできる。これは好きなポイント。

まだ試していないが、上部の蓋は取り外し可能で、外した蓋をフロントにぶら下げることのできるシステムは素晴らしいと思う。

ニンバス・トレースは、上蓋にウェストバッグ用のベルトが付属されていて、単体でウェストバッグになったのだが、今回は、ヒップベルトを取り外して、上蓋と合体させることで、かなりゴツいウェストバッグを作れる仕組み(写真はグラナイトギアのHPよりhttps://www.granitegear.com/outdoor/backpacks/multi-day-backpacks/blaze-60-unisex.html)。

背負ってみたが、フィット感が以前のものと変わらないのが素晴らしい。フォーム材が少し硬くなった感触があるのだが、荷重を分散する仕組みや、ストラップの締め具合が変わらない。先述の通り、トレッキングや富士登山には使わないが、さまざまな旅に使えそうで嬉しい。

少し前に、キャビントロリーを用いて実家に帰ったが、取り回しの悪さが気になり、また大容量ザックを使いたくなった。グラナイトギアは60リットルも入るのであるが、厚みがコンパクトになるので、電車内でも比較的邪魔にならない。車内で座る時も、脚の間に挟めるサイズ感。軽量で、荷物の増減に柔軟に対応できる。早速、実践投入してみたい。

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