TRIBLOG

システムダイアリーの復興と好奇心の沸騰

システムダイアリーは、日本におけるシステム手帳の元祖と言って良い、バインダー式の手帳だ。1980年台にスタートして、1990年台に訪れたシステム手帳ブームに乗り、一時期は「イミダス」の付録になるほどの勢いを誇ったが、現在は、創始者の奈良総一郎さんから別の方によって、細々と販売が続けられている。

私は80年台後半から90年台前半までシステムダイアリーをフル活用して、スケジュール管理や情報管理を行なっていたものの、その後に怒濤の如く訪れた、システム手帳ブーム、手帳の検討に乗っかり、ファイロファクス、フランクリンプランナー、隂山手帳など、ありとあらゆる手帳を試した。そして何故か2024年の現在、システムダイアリーに回帰した。

システムダイアリーの大きな特徴は、体系化されて色分けされたリフィルの数々で、これらリフィルは人間工学に基づいた大きさとなっている。ワイシャツのポケットに入るサイズ、リフィルの一枚一枚がデータベースのカード形式となっており、カードを保管する箱も標準品として販売されている。コンピューターは個人の持ち物となった今でも、揺るぎない思想が息づいており、東京駅の近くにある文具店にて、ひっそりとその存在を主張している。

30数年前に好んで使っていた、緑色の罫線が入ったシートは今でも販売されており、紙の質感や印刷の具合も当時のままである。このシートにはメモをたくさん書いて、海外に長期出張した時にも携行した。月間予定表は、紙の現物がないのだが、スキャンした画像が今でも保存されている。ほとんど読み返す機会がないものの、システムダイアリーのロバストな設計について、考えを巡らせる機会となる。

システムダイアリーのシステムは一度精算して、ファイルやリフィルを全て捨ててしまった。後悔はしていないものの、スケジュールを記したリフィルくらいは残しておいても良かったかと思う。過去に大量に捨てた本と比べたら、大したことない分量なので、段ボール箱に入れておけば良かった。

私がこれから残す記録は、できるだけ保管しておきたく思う。システムダイアリーは、私の余生(?)に寄り添って、今後また活躍してもらえると思う。

システムダイアリーを復興させた後に気づいたこと、それは読書の量が復活した(増えた)ことだ。読書記録をシステムダイアリーで行ったり、メモをたくさん書いたり、覚えておくべき事柄を、トラベラーズノートから転記したりして、システムダイアリーの活用が再起動したのは嬉しい。昔行なっていた知的活動が再沸騰して、これまでOneNoteに記入していたメモなども、システムダイアリーに移行するかもしれない。

デジタルからアナログへの転換が、また行われようとしている。

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