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新聞の色褪せぬ魅力について

うちでは未だに新聞を定期購読している。

新聞の魅力は、特定の視点から定点観測を行うことができることと、大画面で情報を一覧できることである。特定の視点にバイアスがかかっているという意見があるものの、今のインターネットに飛び交う情報には、様々な観点から出されている、バイアスのかかった情報であると思うので、そういう意味では、新聞は幅広い情報に関して、新聞社として一定のバイアスをかけた情報を提供しているので、情報の吟味がしやすいと思う。

新聞社には、訓練を受けた記者と編集者がおり、一定の品質で情報を提供している。もちろん偏向報道があるのは認識しているが、インターネット情報の無秩序さから比べると、まだ良いと思う。

インターネットを使えば、スピーディーな情報入手が無料で行えるという考えもあるが、やはり新聞の情報量の多さや、情報を一覧できる仕組みは良いと思うし、無料で読めるインターネットの記事には、とくにスマートフォン記事には多数の広告が文中に挿入されているので、気が散ってしまう。

もちろん、新聞にも多数の広告が掲載されており、年々その面積が広がるし、シリアスな政治記事が掲載されている下の広告欄には、グラビアアイドルが掲載されているなど、記事に集中できないことは多々あるものの、記事の途中で広告を眺めることや、記事にかぶさるように広告が現れることは無い。

広告という意味では、新聞の折り込みチラシも、市場動向や世相を定点観測できて、個人的には好きである。インターネット広告のような、パーソナライズされた広告でないのも面白い。もちろん、現在新聞を購読している年齢層、高齢者層をターゲットにしたものが多いのであろうが、折り込みチラシを眺めるのも面白い。

最近気になることは、仏壇、墓地、老人ホーム、古物の買い取りが多いこと。やはり多くの高齢者の方が、亡くなられる時代なのか。家電量販店、自動車販売店、美容系、スーパー、マンションや一軒家の販売などは安定して掲載されている。パチンコ店もかなり多い。学習塾のチラシも多い。市議会議員の活動報告、市民団体の講演案内など、この地域を象徴するチラシを読むのも楽しい。

新聞は、紙面の固定した位置に、ほぼ同じトピックの情報が掲載されているので、日々読み進めるときに、頭が整理しやすい。残念ながら、プロ野球の順位表は昔から探すのに難儀するが、株式欄、首相の一日、天気など、固定した位置に情報が掲載されているのは便利だ。

新聞のさらなる有用性は、多用途な紙である。新聞紙は、手ごろな湿気とりであり濡れた靴の中を乾燥させ、野菜の包み紙にもなり、梱包時には緩衝材になるし、外から持ち帰ったスーツケースを室内に持ち込むときには、床面を汚さないための保護紙になる。

あておき、新聞のようなアナログメディアは、新聞紙大の電子ペーパーが安価に提供されたら淘汰されるであろうが、私はまだまだ定期購読していきたいと思う。もし新聞メディアがなくなってしまったっら、濡れた靴を乾かすのは、アマゾンの包装紙に切り替えたいと思う。

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