昨年の夏は、源兵衛川(げんべえがわ)を歩くに最適な時期であった。静岡県三島市、三島駅から徒歩10分程度で到着する散歩道のスタート地点では、お盆の季節になると、蛍の放流が行われる。三島市立公園である「楽寿園」(らくじゅえん)の南側に位置する源兵衛川には、サンダルを履いて歩いた方が良い。
源兵衛川を歩く楽しさは、川の上に歩道が整備されていること。川のせせらぎや、川を優雅に泳ぐ水鳥、川のすぐ近くを通る電車、川沿いのカフェなど、さまざまな風景を楽しみながら、2km弱、30分程度の散歩を楽しんで、国道1号線近くのバス停から三島駅に戻るか、県道を歩いて、佐野美術館、三島梅花藻の里、楽寿園、白滝公園などを経由したのちに、三島駅南口に到着する。
水の上の回廊は、その年の川の水位によっては、水で覆われることもある。このため、川の散歩には、サンダルを履いて臨むことをお勧めする。サンダルはビーチサンダルではなく、しっかりと踵を固定できるものをお勧めする。川底に降りることもできて、冷たい水に触れることもできるからである。幼稚園生くらいの子どもも歩けるし、川底に降りることも可能だが、着替えは準備していた方が良い。
コロナ禍の源兵衛川は、悠々と歩くことができたのだが、昨年くらいから人が増え、向かい側からの人とすれ違う機会が多くなった。冬になると人が少なくなるが、冬に歩くことはあまりお勧めできない。寒いし、川に落ちたら悲惨だからである。
春の初めには、桜を楽しむこともできるので、夏の次にお勧めできる季節である。
川面の上に被さるように咲く桜や、川辺の草花が美しく、春の息吹を感じる、とても気持ちの良い散歩である。この時期は、子どもの水鳥がデビューする時期であり、可愛らしい姿で、列になって泳ぐ姿を見ることもできる。
源兵衛川を歩く際に気をつけることは、写真を撮る時には足元に気をつけること。濡れても良い足元(状況に応じ着替え)を装備しておくこと。三島の観光名所は色々とあるが、少し毛色の変わった散歩道である。