寝袋は突き詰めると、着る寝袋に行き着くと思う。寝袋生活を続けてわかったことは、寝袋は、寝袋の作る空間と、自分の身体との間に、冷気を入れないことが、寒い冬の夜を快適に就寝できることである。冷気が入りにくい究極の寝袋は、ダウンジャケットやダウンパーカーだと思う。

寝袋を用いて自宅で寝る生活は、2011年からスタートしたが、つらいイベントは、冬の就寝である。寝袋初心者時は、いわゆる封筒型の寝袋を使用してたが、何故か寒くて、冬の夜は寝られたものではなかった。耐寒性を示す温度指標も、メーカーによって判定基準がまちまちであり、実際の室温と比較しても、寝袋の耐寒性能は、スペック地より劣った。

次に購入した寝袋は、イギリスのスナグパック社が製造している化繊の寝袋。化繊は水濡れには強いが、重量あるいは体積あたりの暖かさは羽毛に負けてしまう。そこで、日本のナンガ社が製造している羽毛寝袋に切り替えた。

ナンガの寝袋は、今に至るまで使用するほど有用な寝袋であった。ロングタイプであったので、大柄な私でも窮屈な思いをしなかった。このときわかったのは、スナグパックの寝袋は大柄なヨーロッパ人でかつ軍用を想定しているので、かなりゆとりを持った設計になっていること。日本の寝袋は、標準サイズでは180cmくらいの方が上限となる寸法であること。また、寝袋を入れる袋は、日本の寝袋は、これでもかと言うほどに窮屈でコンパクトな入れ方が必要だということであった。

ナンガの寝袋の後、「ウルトラライト教」にはまり、また、「ロングトレイル」の概念に染められ、いろいろな夢を見た。とにかく軽い寝袋や、ロングトレイルを想定した化繊の寝袋など、いろいろな寝袋を探索した。

そして最高の耐寒性能をもつスナグパックの寝袋は、確か、マイナス30℃まで使えるというふれこみで、極地を意味する名前の寝袋であった。これが冬のスタンダードとなり、冬季には活躍していた。しかし、最近ファスナーの調子が悪くなってきて、時々夜は寒い思いをしていた。

今年は、ナンガの寝袋を新調して、ふかふかの感触に満足しているが、併せて、ダウンパンツ、ダウンジャケットと組み合わせると、とても暖かいし、暖かすぎて汗をかくこともある。ナンガの新しい寝袋は、180cm対応のロング仕様ということだが、私にはぎりぎりの寸法であった。なので上はダウンジャケットを着た状態で、肩から上は寝袋から出して寝ている。

そして今もなお寝袋で寝る方法の探索は続けている。おそらく次の寝袋を検討する際は、分厚いダウンパンツを真っ先に検討することになるであろう。

投稿者 junjitee

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